Serum Swapをローンチ
仮想通貨デリバティブ取引所FTXが運営する分散型取引所Serumは27日、AMM(Automated Market Maker)として機能するSerum Swapの稼働を開始した。Serum Swapは、高速トランザクションおよび低価格のガス代が特徴で、ユーザーは様々な方法でSerumのネイティブトークンSRMを獲得する機会を得ることができる。
Serum Swapの詳細
一般的なAMMと同様に、Serum Swapにてユーザーはトークンの交換および流動性提供を行える。AMMとは、自動化されたマーケットメイカーのことであり、AMMを用いた取引所ではオーダーブックではなく、数式に基づいてトークン売買の価格が決定される。また、ユーザーがプールに資産をロックすることで流動性が提供される。Serum Swapでは、ユーザーは誰でもSPLトークン(Solanaのトークン規格)とその他トークンのペアのAMMプールを作成することができるという。
1) The first AMMs are live on @ProjectSerum!
1,000,000 SRM yield this month! https://t.co/IfIkwQUR03 pic.twitter.com/ETsiedrD0S
— SBF (@SBF_Alameda) October 27, 2020
Serumの基盤になっているSolanaブロックチェーンは、処理能力の高さに定評がある。Serum Swapではトレードおよびプールの追加に約1秒しかかからないという。ガス代もトレード一回あたり約0.00002ドル(約0.002円)と、他のブロックチェーン上のAMMに比べ低コストで利用できる。
Serum Swapでは、SRM/BTC、SRM/ETH、SRM/USDTなどの10個のプール利用者を対象にエアドロップ(トークンの無料配布)が計画されている。最初のエアドロップは10月28日から11月25日まで約1ヶ月間行われ、1,000,000SRM(約1億円)の配布が行われる。このエアドロップ以降、配布は不定期で20回にわたり開催され、一回につき50,000SRM(約5000万円)が対象プールに配られる予定だ。
ユーザーはエアドロップの他にも、流動性を提供することで、他のユーザーが支払った手数料から利益を得ることができる。トレード毎に0.3%の手数料が課され、そのうちの0.25%が流動性提供者に報酬として支払われる。また手数料のうち0.04%はバーンされる。これによりSRMの供給量が減少することで、流通しているSRMの価値が上昇する仕組みになっている。
ユーザーはまた、Serum SwapのGUI(Graphical user interface/グラフィカルユーザインタフェース)をホストすることも可能だ。GUIをホストしたユーザーは、自身のGUI経由で行われたトレードで発生した手数料の0.01%を受け取ることができる。
Serum Swapでは、高速トランザクションやエアドロップなどユーザーにとって魅力的な機能が提供されているものの、監査はされておらず、AMMには価格変動損失(IL; Impermanent Loss)のリスクがあるため、FTXのCEO、Sam Bankman-Fried氏は、ユーザーにリスクを承知の上で利用するよう注意喚起を行っている。
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