OKEx:P2P再開
仮想通貨の入出金を停止させている中華系大手暗号資産(仮想通貨)取引所OKExが、法定通貨のP2P取引再開を発表した。
P2P取引は、いわゆるOTC取引のことで、ユーザー(マーチャント)があらかじめ価格を設定し反対売買する取引するサービスだ。同サービスでは、「クリプト(仮想通貨)・クリプト」のペアではなく、「フィアット(法定通貨)・クリプト」のペアで取引されるため、法定通貨への換金手段となる。
OKExの発表によると、P2P取引は日本時間21日夜9時より再開。法定通貨は、中国人民元(CNY)、インド・ルピー(INR)、ベトナム・ドン(VND)に対応した。
P2P取引のポイントは?
OKEx側はP2Pを再開する目的を説明していないが、16日より仮想通貨の出金が全面的に停止しており、対応策の一部の可能性もある。
OKExは板取引では法定通貨をサポートしていないグローバル取引所で、出金停止の影響を受けた顧客が法定通貨として出金できる迂回策を設ける目的で、P2Pを再開した可能性がある。法定通貨の出金は、OKExが管理しているものではなく、サードパーティのペイメント企業のシステムと連動するため、OKExの影響を受けずできる。
OKExが置かれる状況
OKExは日本時間16日、取引所の仮想通貨の入出金権限を持つOKExの関係者が公安機関の調査を受けた関係で、出金等の認証作業に影響が生じていると発表。それ以降、約5日に渡って、取引所からユーザーは資金を引きあげられない状況が続いていた。
現地報道によると、OKExの創業者Star Xu氏が公安に逮捕されており、その影響が取引所の管理システムに影響している。
OKExのウォレット残高
ドイツデータ企業の試算によると、OKExのウォレットに入っているビットコインは、20万BTCに達する規模。日本円に換算して、約2300億円(16日当時のレート)に相当する。(中国大手メディア163.comが報道)
トロン財団の措置
また、OKExの状況を受け、TRX関連のトロン財団とその創設者であるJustin Sun氏はTRXのユーザーに対する補償方法を発表している。
出金できないTRXが市場で流通できないため、トロン財団とSun氏はユーザーのOKExのTRX残高と1:1でを補償するとしている。
具体的には、ユーザーはOKEx内部送金機能を利用し、「account17@tronlab.cn」にTRXを送金。送金に当たって、送金したいTRX数+電話番号の最後の8桁を合わせて送る。(例:「50000.12345678」で、50000はTRXの数で、12345678は電話番号の最後の8桁。)
内部送金が成功すると、ユーザーは同じ電話番号で、「Transfer XXX(金額) OK-TRX; need to transfer to the TRON address: XXXXXXXX(TRXのアドレス)」というメッセージを、トロン財団の公式電話番号「+8618311026028」宛てに送信。財団が確認すれば、12〜24時間以内に指定されたアドレスに送金する、という手順だ。このTRXの補償サービスはすでに利用が開始されている。
(1/2)慎重に検討した後、$ TRXトークン所有者に責任を負うために、@Tronfoundationとジャスティンサンは、業界での主要な責任を負い、ユーザーに@OKExで #TRX の無制限の1:1引き出しへのアクセスを提供することを決定しました。
— TRON Foundation Japan (@TRON_JPN) October 20, 2020
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