TRONブロックチェーン、ビットコインとイーサリアムをトークン化でDeFi分野狙う

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BTCとETHをトークン化

暗号資産(仮想通貨)トロン(TRX)のプロジェクトとカストディ企業BitGoが戦略的提携を締結し、2種類のトークンを発行することが分かった。

トロンのブロックチェーン上でビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)をトークン化。それぞれ「Wrapped Bitcoin」、「Wrapped Ether」として発行し、TRC20トークンとして元の通貨と1:1の割合でペッグさせる。ステーブルコイン発行の担保やレンディング、決済など幅広い利用を想定しており、トロンのネットワークにおける分散型金融(DeFi)のエコシステムを成長させることが狙いだ。

ブロックチェーンをまたいだトークンの発行は、ETHのネットワーク上でもすでに行われている。BTCもERC20トークンとして発行されて利用が増加しており、最近のDeFiの活況に合わせて人気を高めている。

今週にはトークン化されたBTCの発行総額が約11億ドル(約1160億円)に達したことが分かった。時価総額がトップで流動性が高いBTCのブランド力は、DeFiでも大きな需要があることが証明されている。ETHネットワーク上のBTCのERC20トークンであるWBTCを提供しているのもBitGoだ。

トロンの創設者ジャスティン・サンは、「業界をリードするBitGoとのバートナーシップによって、クロスチェーンのソリューションを提供し、トロンのDeFiの可能性を広げられることを嬉しく思う」と述べている。

また「イーサリアムネットワークのガス代(手数料)の高騰に悩まされることなく、BTCやETHを利用できる」とも主張した。

トロンネットワークの上には、分散型取引所Uniswapに似たサービス「JustSwap」があるが、24時間の出来高が1億ドル(約105億円)に達したという。

イーサリアム上のWBTC

ETHブロックチェーン上のWBTCについて、シンガポールに拠点を置く仮想通貨ヘッジファンド「Three Arrows Capital」が、昨日2316WBTC超を発行したことが分かった。

これは1回の発行において史上最高額となる。先週までのトップはAlameda Researchで1999WBTC超。Three Arrows Capitalの発行量はWBTC全供給量の約3%に当たるという。

BTCトークンの需要が現在でも続いていることを証明する事例となった。

参考資料 : BitGo

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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