仮想通貨市場はVisaのUSDC決済導入を好感、ドミナンス低下でアルトシーズン思惑も

Blockchain

ビットコイン相場

29日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)価格は、前日比+3.7%の628万円(57,200ドル)と続伸した。

決済企業大手のVisaが、イーサリアム(ETH)チェーン基盤のステーブルコイン(USDC)の決済利用を開始する方針を発表したことなどが材料視され、イーサリアムの騰落率は前日比一時8%高を超えた。

アルト市場への資金流入も

Decentraderの共同創設者filbfilb(@filbfilb)氏は、アルトシーズンの再来をみる。

BTC/USDの値動きをアルトコインの全体時価総額チャートが上回り、より強気状態にあること、市場シェアを示す「BTCドミナンス」が下値支持線を割り込んでいることがその理由にある。

出典:filbfilb

BTCドミナンスは、29日時点で60.1%まで低下した。年初来最低値は21年2月の59.6%。

20年8月にも57.2%まで低下した局面があったが、17年5月〜18年1月にかけて発生したアルトバブルでは、時価総額上位のXRP(リップル)やETH(イーサリアム)がビットコインを凌ぐ高騰でけん引し、BTCドミナンスは35.4%まで急落した。

なお、オンチェーン分析企業CryptoQuantによれば、仮想通貨取引所のステーブルコイン総量が過去最高に達した。

とりわけ、保有する仮想通貨をUSDTやUSDCに変換しての退避行動は、下落相場で起こりやすい。CryptoQuantのステーブルコイン指標は20年11月以来の低水準にあり、将来的な「売り圧力」が弱まっていることを示唆している。

出典:CryptoQuant

Moskovski Capitalの最高情報責任者であるLex Moskovski(@mskvsk)氏は、米国に先駆け隣国のカナダで認可され、トロント証券取引所にお目見えした「ビットコインETF(Purpose Bitcoin ETF)」における中小企業のリテール需要に言及。資金流入を示す「インフロー」超過の継続を指摘した。

同ETFは、最初のローンチ1週間でビットコインの運用資産が10,000 BTCに達し、資産規模は約500億円に及ぶなど機関投資家による需要を示した。

一方、仮想通貨市場への機関投資家の流入は鈍化していると見る向きもある。

英大手仮想通貨投資企業CoinSharesによると、3月27日までの1週間の流入数は2100万ドルに留まり、20年10月以来の低水準となった。

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