コインベースに初のSTO上場か
シンガポール系ブロックチェーン企業BitcoinHDが、独自のセキュリティ・トークン・オファーリング(STO)を通じて発行するトークンを米大手仮想通貨取引所コインベースに上場する申請を行なっていることがわかった。仮に上場が実現すれば、米国の仮想通貨取引所による初の規制に則ったSTOトークンの取り扱いが実現する。
BitcoinHDは今年の3月に、米SEC(証券取引委員会)から登録免除(Form D)規定が認められた。承認されたのは、適格投資家のみを対象とするSTOトークンの販売だ。
5月11日のBitcoinHD発表によると、同社はすでにコインベースへの上場申請の手続きを進めている。発行計画のSTOトークンは、Conditional Proof-of-Capacity (CPOC)というマイニングメカニズムを利用するという。
CPOCマイニングはPoWで知られるコンピューティングパワーではなく、ハードドライブのスペースを代わりに利用するものだ。BitcoinHDは、ハッシュパワーよりも省エネになり、マイニング参加者からの参加障壁を低くすることができると主張する。
コインベースの上場基準は、2018年に公開した「デジタルアセットフレームワーク」というガイドラインで、セキュリティやコード、コンプライアンス、ガバナンス、市場需要などのポイントを上場審査の基準として考慮する。
STOとは、セキュリティ・トークン・オファリングの略称で、ブロックチェーン上で発行されるトークン化された証券のこと。国の認可を得て発行・販売が認められたトークンのことを指す。