DeFi(分散型金融)界隈が盛り上がりを見せる中、アルゴランドもプロトコルをアップグレードし、DeFiソリューション開発の壁を取り払いつつあります。
ミッションとして掲げる「ボーダレス経済の構築」を実現し、国籍や居住地に関係なく誰でも自由に参画できるパブリックブロックチェーンを開発・展開する活動を8月も展開しました。
8月のマンスリーレポートでは主に、ステートフル・スマートコントラクト、アルゴランド独自の鍵管理方法、ウォレットプラグインについて報告いたします。
DeFiに応用可能なスマートコントラクトを開発
8月19日、新しいスマートコントラクト機能の提供を開始することを発表しました。この機能が実装されることで、1日数万件にものぼるトランザクションが発生しても、非常に少ないトランザクション手数料のみで迅速に処理できるDeFiソリューションとdAppsの開発が可能になります。
これまでは、規模や取引速度、高額な取引手数料などの制約がブロックチェーン採用の障壁となっていました。8月のアップグレードにより、ボーダレス経済を実現させるアプリケーションやソリューションを開発するハードルが下がります。
今回発表されたステートフル・スマートコントラクトにより、アルゴランド・ブロックチェーンのスケーラビリティやトランザクション処理能力を損なわないアプリケーションを実装することができます。以下のようなメリットを提供します。
開発者にとっては、以下のようなメリットがあります。
- 業界や事業セグメントを超えて利用すると煩雑になりがちな処理を、シームレスに処理するアプリケーションを開発できる
- 包括的な開発リソースにより、市場投入までのスピードが向上
ユーザーが得られる主なメリットはこちらです。
- 1,000TPS以上のトランザクション処理速度を有し、ファイナリティは5秒以内
- トランザクションにかかるコストは0.001ALGO(約0.0047円)
詳細は、以下の記事や動画にて確認できます。
アルゴランド独自の鍵管理アプローチ、鍵の再生成
新しいスマートコントラクトと同時に、新しい鍵の再生成機能もリリースされました。ユーザーがパブリック・アドレスを変更することなく、プライベート支払鍵を変更することが可能になります。
新しいスマートコントラクトと同時に「鍵の再生成」機能もリリースされました。この機能により、ユーザーはパブリック・アドレスを変更することなく、プライベート支払鍵を変更することが可能になります。
パブリック・アドレスが自由に変更できる一方で、資産に紐付くプライベート支払い鍵のアドレスを変更できるメリットは3つあります。
- プライベート支払い鍵を自由に設定できるため、ユーザーは資産を安全に管理できる
- トークンでの支払い受け取りの度に異なるパブリック・アドレスを利用する煩雑さからユーザーは解放される
- ネットワークへの負担が軽減される
アルゴランド初のウォレット拡張機能「AlgoSigner」が利用可能に
アルゴランド財団の助成金を獲得した企業であり、安全で信頼性の高いブロックチェーン・インフラストラクチャのリーダーであるPureStakeにより、オープンソースのGoogle Chromeプラグイン「AlgoSigner」がリリースされました。
このプラグインはウォレットとして機能し、アルゴランドのdAppsを利用する時や、ALGOトークンの送信・受け取りをする時に利用します。利用時にユーザーのプライバシーを保護する機能もあり、自身の秘密鍵などをdAppsが読み込むといった可能性を完全に排除しています。
その他のアップデート
今月は2020年第二四半期のアンバサダー大賞が発表され、世界400人の中から日本のAkioが選出されました。
開発の進捗ではありませんが、アルゴランドの暗号学者がNIST(米国標準技術研究所)にて2つのポスト量子標準に貢献したニュースなど、紹介しきれないアップデートもあります。詳しくはアルゴランド日本語サイトをご参照ください。
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