BTC保有量が今年最低水準へ
仮想通貨(暗号資産)取引所のビットコイン保有量が、今年最も少なくなっていることが分かった。
取引所の保有量減少は、ビットコインの中・長期的な保有を踏まえた投資家が中・長期保有用のコールドウォレットなどへ移動していることを示唆する。売り圧力の減少を表しており、強気相場の1指標とされている。
仮想通貨分析企業CryptoQuantのCEOが公開した、BTCの取引所保有量とマイナーのポジション指標によれば、「今年3月のようなショック相場を懸念する向きもあるが、取引所は当時同量のBTCは保有していない」と記載された。グラフによれば、3月初旬は取引所に280万BTC近くあったが、現在は約240万BTCまで減少している。
People keep worrying about the great sell-off like March, but exchanges don’t have as many idle Bitcoins(waiting to be sold) as that day.#BTC exchange reserve hit the year low, and miners are holding. I think it won’t break the bullish trend.https://t.co/LiQO3ukV8t pic.twitter.com/Pt2D1urPVq
— Ki Young Ju (@ki_young_ju) August 19, 2020
CryptoQuantにデータを提供している取引所はバイナンス、BitMEX、FTX、Bitflyer、Coinbase Proなど19社に及ぶ。
強気相場を示す指標
マイナーのデータについては、「マイナーは、採掘報酬として獲得したBTCを売却せずに保有し続けている」と説明した。マイナーがBTC価格の将来性を見込み、すぐに売却せず溜め込んでいることを示唆しており、こちらも強気相場を示す指標とされている。
CryptoQuantの指標はグラフの赤線が2を超えると、ほとんどのマイナーが採掘報酬を売却していることを表すが、現在は0を下回っている状況だ。CryptoQuantのCEOは、強気相場はまだ継続するとの見解を示した。
一方、取引所へのBTCの移動が増加すれば売り圧力につながる可能性が高まるが、取引所へのBTC送金を表すグラフでは、送金量が増加傾向にある。
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