急成長を見せる時価総額11位のアルトコイン
世界最大手の暗号資産(仮想通貨)データサイト「CoinMarketCap」にて時価総額11位の「Crypto.com(CRO)」が、年初来273%高を記録した。Crypto.comに対する市場の関心は、急速に高まりつつある。 そこで今回、同社が急成長した背景や重要なアップデート内容、提供するサービスについて調査したので紹介する。
Crypto.com(CRO)とは
Crypto.comは、仮想通貨(暗号資産)を基盤としたエコシステムを構築している企業。今年の6月30日に4周年を迎え、世界中のユーザー数が300万人を超しているアルトコインプロジェクトだ。ユーザー数の飛躍的な増加に伴い、同社が発行するCROトークン価格も今年度は上昇している。
2016年に設立されたCrypto.comは「人々が自身の資産、データ、個人情報を管理する権利は基本的人権のひとつである」という理念のもと、ブロックチェーンやその上に構築される仮想通貨を利用したプロダクトやサービスを提供してきた。
Crypto.comが発行するユーティリティトークンはCrypto.comコイン(CRO)と呼ばれ、同社のプラットフォーム上での包括的なサービスの利用を可能にしている。例えば、CROは同社ブロックチェーン上での支払いや取引所でのステーキング報酬としての使用が可能だ。
Crypto.comが提供するサービス
同社はこれまで、アプリ・カード・金融サービスの提供を通じ、シームレスで安全なだけでなく、コストパフォーマンスに優れた仕組みを構築してきた。以下、Crypto.comのプロダクト・サービスを5つ紹介する。
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- Crypto.comアプリ
仮想通貨の購入や送付・追跡が可能なアプリ。仮想通貨の入金やCrypto.comウォレットへの送付にかかる手数料は無料。 - MCO Visaカード
年会費無料で最大5%のキャッシュバックを提供するデビットカード。CROのステーキング額に応じた5段階のカードランクに分かれており、支払い額に応じて異なる割合のCROキャッシュバックがカードごとに用意されている。例えば、100,000CRO以上をステーキングすると、MCO Visaカードを使用したSpotify、Netflix、Amazon Primeの支払額が全額キャッシュバックされるなどの特典がある。
- Crypto.comアプリ
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- Crypto.com Pay
携帯端末で利用可能な決済手段で、仮想通貨での支払いや受け取りが可能。事業者側は、このサービスに登録することで実店舗やオンラインストアで仮想通貨による決済ができるようになる。ユーザー側ではこのような事業者から商品を購入すると最大20%のキャッシュバックを受け取ることができる。 - Crypto Earn
資産をステーキングすることで、その年利により資産を増やすことができるサービス。仮想通貨では最大8%、ステーブルコインでは最大12%の年利を受け取ることができる。
- Crypto.com Pay
- Crypto Credit
仮想通貨を担保とする借り入れができるサービス。担保とする仮想通貨はビットコインなどの主要な仮想通貨が中心で、ユーザーがクレジットとして利用したい額に対応した預入額が提示される。CROをステーキングすると、ユーザーに有利な年利が提供される。
急成長の背景をCEOが語る
CoinDeskのインタビューにてCEOのMarszalek氏は、ユニークな商品とユーザーフレンドリーなサービス設計が会社の成長の鍵である、とコメントした。
「MCO Visaカードは、アメリカ、ヨーロッパ、アジアで仮想通貨を支払いに利用できるデビットカードプログラムだ。世界をまたいで提供されているこのサービスは人気が高く、2019年の9月には100万人だったユーザーベースが2020年の5月初頭には200万人に増え、その2か月後には300万人を記録している」と同氏はCoinDeskに対して述べた。
さらに同氏は「公式Twitterを見るとわかるが、新規アップデートのない日はほとんどない」と、開発ペースの速さを強調した。
7月のCrypto.comアップデート
同氏の主張通り、Crypto.comは日々アップデートを繰り返している。7月はCrypto.comのアプリにCompound(COMP)が新しく加わった。同アプリ内では手数料無しでクレジットカードまたは銀行振込でトークンの購入が可能。さらにCrypto.comのMCO Visaカードを使用すれ、ば仮想通貨を簡単に法定通貨と交換し世界中で4000万以上の店舗で決済が可能になる。
さらにアプリで利用できる法定通貨が増え、香港ドル・オーストラリアドル・ニュージーランドドルも利用可能に。居住国に合わせた法定通貨を決済に用いることで為替差損益の影響を受ける必要がなくなるうえ、同アプリ内に保有している仮想通貨の総額を普段用いる通貨単位で一覧できるようになる。
Crypto.comはいまだに公式サイトの日本語対応などをしていないが、これからのアップデートにも注目だ。
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