金融庁の新長官、仮想通貨の規制緩和に慎重姿勢=ロイター

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金融庁長官のインタビュー

金融庁長官に就任した氷見野良三氏は5日、ロイターのインタビューに対し、仮想通貨(暗号資産)の規制緩和に慎重な姿勢を示した。

仮想通貨の取引を推進することが必ずしも技術の発展に繋がるわけではないと主張。新型コロナウイルスの影響でキャッシュレス決済の需要が高まっていることを背景に、中銀発行のデジタル通貨(CBDC)の検討に尽力すべきだとの見解を示した。

先月現職に就任した氷見野長官は、過去に金融国際審議官を務めた人物。15年から約3年間、国際業務を営む銀行を対象に各国で統一規制を協議するバーゼル銀行監督委員会事務局長としての経歴を持つ。

2019年9月に開催された仮想通貨に関する監督ラウンドテーブルでは、フェイスブックが主導する仮想通貨リブラの台頭による金融への影響をトピックとして取り上げている。リブラは新しい形態の監督当局統合という問題を提起する可能性があると指摘し、その時も慎重な姿勢を見せている。

今回のインタビューで氷見野長官は、「ビットコイン(BTC)や他の仮想通貨に対する規制緩和が、技術革新につながらない可能性もあり、単純に投機的な取引を増加させるだけのこともある」と語った。仮想通貨については、今は特別な振興策を考えていないと述べた。

CBDCとブロックチェーンについて

一方、日銀がCBDCの検討を加速させていることは歓迎するとして、将来的に需要が高まったケースに備え、真剣にCBDCの検討に取り組んでいかなくてはならないと発行準備の重要性を強調した。

発行に向けた計画も立てずに、ただ様々な問題を懸念するようなことは避けるべきだ。CBDCはメリットとデメリットがあるため、日本が発行すべきかはしっかりと検討する必要がある。

明日スイッチオンすれば発行できるというところまでやってみるということは非常に大切だと考えている。

また金融国際審議官として、ブロックチェーンに関する国際的なネットワーク作りに努めてきた氷見野長官は、「分散型金融技術がもたらす可能性もフルに花開かせつつ、様々な社会的、公共的な目的と両立する形で成長していくために必要なことは、可能な限りサポートしていきたい」とコメント。ブロックチェーンついては前向きな姿勢を示した。

参考資料 : ロイター

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