今週の相場の動きは
先週は上昇率トップだった上海総合指数が今週5%の下落となり、さらなる大規模な金融緩和への期待は落ち着きを見せた。仮想通貨市場は、ビットコイン、イーサリアムを始めとして全体的に小幅な下落となった。
暗号資産(仮想通貨)取引所bitbankアナリスト「長谷川友哉」氏に寄稿いただいた週間市況分析(19〜26日分)も併せてお届けする。
各指標の騰落率一覧
17日終値時点の週間・月初来・年初来騰落率は、以下のようになった。
月初来の騰落率
年初来の騰落率
(今週の騰落率は、先週の終値、今週の終値を用いて計算。月初来、年初来についても前の月、年の終値で計算、仮想通貨の価格は取引所コインベースを参照)
7/10〜7/17のBTCチャート
bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)
アルトコイン高を契機に循環物色でビットコイン(BTC)相場も高くなるか期待されたが、今週も底堅くも上値の重い展開が続いている。
週明けの相場はアルトコインに連れ高で100万円にタッチするも、米株の反落につられ反転。アルトコインの物色買いも市場で広く波及せず、BTCと相関性の強いイーサリアム(ETH)やビットコインキャッシュ(BCC)といったアルトコイン相場が弱含みBTCも追随、週央にかけてNYダウとS&P 500種が一段高となるも、BTCは小甘い展開が続いた。
BTCは終値ベースで引き続き動意に欠ける展開が続いており、ボラティリティーを示すボリンジャーバンドウィズ(BBW)は18年11月ぶりに0.04を割り込んだ。
また、予て指摘の通り、BTCの30日物ヒストリカルボラティリティー(HV)もかなりの低水準で推移しており、「過去のパターンからすれば膠着相場も終盤に近づいていると指摘され」、そろそろ保合い放れに備えておきたい。
足元では、米国で再燃するコロナリスクや決算発表シーズンの開始と、株式市場で不透明要素がくすぶっており、BTCは底堅くも目先のサポートである9000ドル(≒97万円)を伺い始めている一方、BTCのハッシュレートは半減期後の下落から復調し需給の改善が示唆されている。
ディフィカルティーも今週、過去最高値を更新しており、19年第一四半期や今年1月のように相場が時間差でハッシュレートに追随するかに注目したい。昨日のツイッターハッキング騒動を受けても相場は9000ドルを死守しており、同水準を守れるか否か、BTCはいよいよ正念場か。
関連:bitbank_markets公式サイト
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