グレースケールの四半期レポート
米大手仮想通貨(暗号資産)ファンドのグレースケールが、2020年Q2(4月から6月)に、四半期ごとの資金流入額で過去最高(ATH)を記録したことが分かった。半減期後の期間は、ビットコインの新規発行量をグレースケールの購入額が上回った。
グレースケールは15日に四半期レポートを公開。2020年Q2は提供する一連の仮想通貨ファンドに9億580万ドル(約968億円)の資金が流入した。前期までのATHだった2020年Q1(1月から3月)の5億370万ドル(約538億円)を2倍近く上回っている。初めて6カ月間の流入額が10億ドルという節目を超えたことで、経済の先行きが不透明な時期でも、仮想通貨への需要は維持されているとグレースケールはコメントしている。
投資商品を個別に見ると、ビットコイン投資信託「GBTC」とイーサリアム投資信託(ETHE)が記録的な高水準に達した。流入額はGBTCが7億5110万ドル(約803億円)で、ETHEが1億3520万ドル(約145億円)。ビットコイン(BTC)については5月の半減期後、同期間に新規で発行されるBTCよりも多くの額がGBTCに流入した。
投資家を種類で分けると、Q2は資金流入全体の84%が機関投資家からだった。内訳はヘッジファンドが中心だという。新規投資家からの資金流入額は1億2410万ドル(約133億円)で、全体の57%を占める。
またQ2ではアルトコインへの関心が高まっていると報告している。ETHEは資金流入額全体の約15%を占め、その割合はATHとなった。
さらにライトコイン投資信託への流入額は現在までで最高額、ビットコインキャッシュ投資信託は2018年Q2以来の最高額と報告している。
6月30日時点のグレースケールの全運用資産額は、40億ドル(約4275億円)まで増加した。
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