フェイスブック Forecast
米フェイスブック社は、新たに予測アプリのベータ版をリリースした。クラウドソーシングを利用して未来の出来事を予想するという。「Forecast」はiOS向けの新しいアプリで招待制。最初は、米国とカナダで招待された医療、研究、教育機関のコミュニティーメンバーが利用することとなる。
今回のテスト運用では、新型コロナウィルスによる影響に関する予測を行い、Forecastのサイトで予測テーマや議論の内容が公開されている。例えば、「2021年3月末までに米食品医薬品局(FDA)は新型コロナウィルス感染症のワクチンを承認するか?」といった予測対象だ。
フェイスブックの新製品実験チーム(NPE)のプロダクト責任者Rebecca KossnickはSNSでこのアプリで目指すものについて話した。
人々は明日や来月、あるいは遠い未来の可能性を予見し理解するために、ネットで様々な有益な情報を調べるようになってきた。
予測を中心に構築されたコミュニティーがクラウドソーシングされた知恵を持ち、幅広いトピックを網羅、より健全なオンライン議論を促進することができる可能性が見込める。
予測プラットフォームやアプリ自体は全く新しいものではない。仮想通貨領域では、すでに利用されているものもある。
最も知られているのが、分散型予測プラットフォーム「Augur」だ。現在新バージョン「Augur v2」のローンチ準備をしているという。
このプラットフォームはネイティブトークンREPを利用し、様々な将来起こり得る出来事についてユーザーが投票することができる。結果に関してインセンティブが設けられる仕組みだ。特に人気のあるトピックは11月の米大統領などが挙げられる。
他にもWavesなどのプラットフォームでも新型コロナに関する予測市場を主催している。
フェイスブックはステーブルコイン「リブラ」を計画しているため、「Forecast」にリブラを使ったインセンティブ設計を取り入れる可能性も1つの注目点となるだろう。
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