時価総額トップ10の価値
仮想通貨(暗号資産)リサーチ企業Blockfyreの共同創設者Simon Dedicが、次世代の仮想通貨時価総額ランキングについて私見を披露した。
ランキングに対する見解は、現在の時価総額トップ10がどの様に入れ替わるかを述べたもので、業界で今後評価されるプロジェクトについて、有識者らのコメントが注目された。
仮想通貨がトップ10入りするプロジェクトとして挙げた候補は、VeChain(VET)、 Chainlink(LINK)、Tezos(XTZ)、Cosmos(ATOM)を挙げている。一方、XRP、ビットコインキャッシュ(BCH)、ビットコインSV(BSV)、ライトコイン(LTC)、イオス(EOS)を入れ替わる候補銘柄に挙げた。
I will get some serious hate for that, but I stand by my opinion:$XRP, $BCH, $BSV, $LTC and $EOS absolutely do NOT deserve belonging to the TOP 10 cryptocurrencies.
Actually can't wait until they vanish and clear the way for solid candidates like $VET, $LINK, $XTZ or $ATOM.
— Simon Dedic (@scoinaldo) June 21, 2020
TOP10入り候補の理由
仮想通貨メディアCointelegraphに説明した内容によると、5銘柄と順位が入れ替わる候補については、VETのブロックチェーンがサプライチェーン領域で活用が進んでいること、LINKのプロジェクトはデータ提供元としての利用が増加していることを根拠にしている。今後市場が発展するためには、信頼できるサードパーティのデータが重要になるとした。
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またXTZのプロジェクトは期待が持てると述べ、ガバナンス構造はETHよりも優れていると指摘している。さらにブロックチェーンをメインストリームで普及させるためには、相互運用性が必要だと主張。異なるブロックチェーンを相互運用できるシステムを構築するATOMのプロジェクトやTendermintの技術も今後が楽しみだと述べている。
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入れ替わり候補に挙げた理由
XRPについては、利用が拡大していることは称賛するとしつつも、中央集権性が仮想通貨のコンセプトに反すると感じているという。米リップル社がXRPを販売していることも良い印象を与えていないという。
BCHとBSV、LTCに関しては、スケーラビリティ問題を解決できるライトニングネットワークのようなソリューションがあれば不要であると説明。BTCをより良くした仮想通貨は必要ないとした。
またEOSは、イーサリアム(ETH)の中央集権版のため不要であると主張。ICO以降、印象的な結果を残していないと指摘した。
他の有識者も私見を披露
Dedicのツイートは、時価総額が高い銘柄について言及したこともあり、大きな反響を呼んだ。反論する意見を述べたり、自身が価値があると思う銘柄を挙げるなど、様々な反応が見られている。
仮想通貨分析企業Messariの創設者Ryan Selkisは、来年の時価総額トップ10について、自身のランキングをツイートした。
Overvalued is one thing. Stupid is another. Here’s hoping to flushing out the real garbage.
Next year’s top 10:
BTC
ETH
DOT
BNB
ADA
XTZ
LEO
COMP
XMR
ZECWhat are yours?
— Ryan Selkis (@twobitidiot) June 22, 2020
Dedicと違い、ブロックチェーンの相互運用性を図るプロジェクトPolkadotのDOTトークンや最近価格急騰で話題になっている分散型金融CompoundのガバナンストークンCOMPなどを選んでいる。またモネロ(XMR)、ジーキャッシュ(ZEC)と、匿名通貨を2銘柄挙げたことも特徴だ。
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参考資料 : Cointelegraph
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