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Three Arrows CapitaがGBTCのクジラか
シンガポールに拠点を置く仮想通貨ヘッジファンド「Three Arrows Capital」が米グレースケールのビットコイン投資信託「GBTC」の6.26%株を保有していることがわかった。(米SECの記録に参照)
同ヘッジファンドが保有するGBTCの株数は計2100万GBTCシェアで、約2.59億ドル(276億円)に相当する。裏付け資産となる現物のビットコインで換算すると、20,230BTCにも及ぶ。
主に機関投資家や大口投資家が利用するグレースケールのビットコイン投資信託は、1シェア=0.00096191BTCとして発行。5月末にはビットコインの裏付け資産保有数は343,954BTCに達している。
Three Arrows Capitalは、GBTC全体株の5%以上を保有していることが明らかになった初めての適格機関投資家となる。
GBTCの入手ルートには主に2パターンあり、米ドルでの購入と、現物ビットコインを預け入れることでGBTCの発行を行うケースがある。
GBTCと現物ビットコインのマーケットの関係性から、どちらのケースでも現物ビットコインの買い圧力にはなり得るが、GBTCのプレミア価格を狙ったアビートラージが盛んに行われており、現物BTCを預け入れる手法を用いた、GBTCにおける「プレミアム(BTCとの価格乖離)」の鞘取りに注目が集まっているという。(現時点で、Three Arrows CapitalがどちらのケースでGBTCの取得しているかの情報は明らかになっていない)
グレースケールが5月に公開した運用資産記録によると、過去3ヶ月で新規採掘されたビットコインの約34%に相当する枚数を買い増ししており、シェアの拡大が続いている。半減期で報酬が減額したビットコイン供給数を大量に買い込んでいることから、機関投資家による中長期的な市場需要が反映されている。
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出典:Theblock
Three Arrows CapitalはベテランオプショントレーダーSu ZhuとKyle Daviesが共同で設立したヘッジファンドで、大手ビットコインオプション取引所Deribitにも出資している。
参考:SEC記録
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
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