コインチェックIEOの詳細が明かされる
コインチェック株式会社は24日、2021年7月1日にIEOプラットフォームである「 Coincheck IEO」の提供を開始することを発表した。
IEO(Initial Exchange Offering)による資金調達は、国内初の試み。
IEOのメリット
IEOとは、企業やプロジェクト等がユーティリティ・トークンを電子的に発行することで資金調達を行う仕組みであるICO(Initial Coin Offering)の中でも、暗号資産取引所が主体となってプロジェクト審査、およびトークン販売を行うモデルだ。
従来のICO(イニシャル・コイン・オファリング)と比較して、仮想通貨取引所の審査を経ていることからプロジェクトの信頼性が向上するほか、新規上場を前提とした調達支援となることから流動性も担保されやすいメリットがある。
IEOは、資金調達したい企業がトークンを発行し、その販売を取引所に委託。取引所は自社での上場・販売を前提に、発行されるトークンだけでなく、発行元企業についても十分に調査することになる。
海外においては、世界中の開発者・投資家・サービスプロバイダー等のネットワーク参加者とオープンな分散型ネットワークを構築する手段や新たなインセンティブ設計の手段としてIEOが活用されているという。
IEOは、トークン発行によるコミュニティの形成・強化や資金調達を暗号資産取引所が支援するモデルで、最大手取引所のバイナンスなど国外の取引所では活発に行われてきたが、国内での実現には至ってなかった。
2019年以降には、バイナンスのIEO独自プラットフォーム「Binance Launchpad(バイナンス・ローンチパッド)」で、トークンの初値価格の高騰事例が相次ぐなどした。国内市場で成功するかどうかは未知数であるが、IEOサービスが人気化するようなことがあれば、第二弾以降を含め、マーケットの関心が集まる可能性もありそうだ。
第一弾はPalette Token(PLT)
Coincheck IEOの第一弾として、かねて準備を進めてきたHashpalette社の発行する独自トークン「Palette Token(PLT)」の購入申込みを2021年7月1日より実施するという。今後の予定は、以下の通り。
発行者:株式会社Hashpalette
発行トークン:Palette Token(PLT)
総発行枚数:1,000,000,000 枚
販売総数:230,000,000 枚(総発行枚数の[23]%)
販売価格:4.05円/PLT
払込通貨:日本円
「Palette Token」は、エンターテインメント領域に特化したNFTプラットフォーム「Palette」で利用される、ERC20準拠の暗号資産。Palette はマンガ・アニメ・スポーツ・音楽をはじめとする日本発コンテンツのグローバル発信の強化を行うコンソーシアム型ブロックチェーンプラットフォームであり、NFT(ノンファンジブルトークン)を利用したコンテンツ流通に最適化されたブロックチェーンネットワーク。
「Palette」という独自に展開するコンソーシアムチェーン上で主に下記にあげる用途に使用することができるユーティリティ性の高いトークンとなっている。
また、Paletteはクロスチェーン技術を用いてEthereum等他のブロックチェーンとの接続機能を有しており、対応先は順次拡大予定であるためエコシステムの更なる拡大が期待されるという。
コインチェック社はプレスリリースで、次のように抱負を述べた。
IEO参加者は、企業・プロジェクトを支援することにより、トークンを取得することができ、取得したトークンは売買や様々なサービスに利用することが可能となる。
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