新規ブロックチェーンのUSDT
最も時価総額の高い米ドルステーブルコインUSDT(テザー)は次世代ブロックチェーンAvalancheを採用しローンチする予定だ。
テザーのPaolo Ardoino CTOはローンチを6月に控えていると説明。Avalancheが採用されれば、USDTが利用する9つ目のブロックチェーンとなる。ほかには、イーサリアム(ETH)やソラナ(SOL)、トロン(TRX)、アルゴランド(ALGO)などのバージョンもある。
DeFiやNFTの活況さや、ネットワーク手数料の高騰傾向で、テザー社は積極的にイーサリアム以外のブロックチェーンの利用を進めてきた。現在最も利用されているのはイーサリアムではなく、トロンのブロックチェーンだ。以下が執筆時のUSDT流通データ。(The Blockデータ参照)
- トロンUSDT:約3.4兆円
- イーサリアムUSDT:3兆円
- OMNI USDT:約1,500億円
アバランチとは
Avalanche(アバランチ、AVAX)とは、AVA Labsが開発した次世代の高速ブロックチェーンで2020年9月に正式にローンチし、理論上の処理速度が秒間6,500件に到達。また、クロスチェーン機能を備えており、イーサリアムとの互換性を持っている。
また、これまでa16zやPolychain Capitalなどの著名VCから出資を受けた経緯がある。
テザー社のArdoino氏はAvalancheの採用について、「この新ブロックチェーンの人気は急上昇している。EVM(イーサリアムバーチャルマシン)対応でDeFiにおけるマイグレーションが容易に行える上に、ネットワーク手数料も非常に低い」と評価した。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用