スクエア社今後のビットコイン投資方針
モバイル決済などを提供する米国企業スクエア(Square)は暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)に関する今後の投資方針を伝えたことがわかった。
スクエアはビットコインを財務資産に持つ上場企業で、現在約8,000BTCを保有する。最初に購入した時期は2020年の10月で、今年の2月に追加購入を実施した。
今回は同社のジャック・ドーシーCEOとアムリタ・アフジャCFO(最高財務責任者)がSNSに投稿した内容。金融メディアFinancial Newsが14日に報じた「スクエアは現時点では、ビットコインを追加で購入する計画はなく、購入以外にもビットコインに関して学ぶ方法がある」とする内容を否定した。
「我々スクエア社のビットコイン戦略は変わっておらず、ビットコインのクリーンエネルギーイニシアチブを推進するなどコミュニティにコミットしている」「2月にも発表したように、継続的にビットコインへの投資を検討していく方針も以前と変わらない」とした。
ドーシーCEOは「ビットコインは全てのものをいい方向へ改変してくれている。そして我々もビットコインをよりよくしていくつもりだ」と自身の考えも示し、ビットコインへの想いを伝えている。
#bitcoin changes *everything*…for the better.
And we will forever work to make bitcoin better. https://t.co/wssrF2U0P0
— jack (@jack) May 14, 2021
テスラが呼んだ波紋
スクエア社のビットコイン投資方針が変わったかどうかについて議論されていた背景には、テスラ社が先日ビットコイン決済を中止したことがある。
13日に、イーロン・マスクCEOは「テスラがビットコイン決済の中止を表明したこと」を報告。ビットコインの採掘およびトランザクションで急増する石炭など化石燃料の使用が現在よりも増えることが理由に挙げた。
一方業界では、テスラは車の販売で受けていたビットコインを売却する計画はないとしたものの、業界はテスラの影響を受け、すでにビットコインに投資している企業も追随する可能性があると懸念がでている。
その直後の動きとしては、ビットコインを最も保有しているマイクロストラテジーが1,500万ドル(16.4億円)の現金で271BTCを買い増したことを発表し、同社のセーラーCEOがビットコインマイニングのエネルギー利用やネットワークエフェクトについて説明するなど、一貫してビットコインを支持する姿勢が改めて示すなど、購入を報告する動きも一部で出ている。
スクエア社としては、テスラの発表後に初めてビットコインに関してコメントが行われたものだが、今年の4月にドーシーCEOが投稿した「ビットコインは再生可能エネルギーの利用にインセンティブを与えている」という内容に対して、当時マスクCEOは「その通りだ」と返答した経緯があることから、今後、ビットコイン・仮想通貨におけるエネルギー消費や保有価値などが他業界でも多く議論される可能性がある。
#bitcoin incentivizes renewable energy https://t.co/KCe5bwdVs4
— jack (@jack) April 21, 2021