ビットコイン続落でトレンド転換の難局に、ドージコインの話題性には企業の関心も

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ビットコイン相場

米国株式市場で主要3指数が軟調だったことや、新型コロナウイルスが感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令要請など先行き不透明感が警戒され、日経平均株価は一時600円安に。

20日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)価格が前日比6.2%安の587万円(54,100ドル)と続落した。

18日の急落直後こそ足元の売り過熱感から大幅反発したものの、その後戻り売りに押されている。

現時点では、大局で強気トレンドの調整局面の範疇にはあるが、アルトコインの急騰を経て多くの銘柄でチャートが崩れたほか、トレンド転換を示唆することから、潮目が変わった可能性も考慮したい。

データ分析企業Glassnodeのレポートでも、ビットコインのマイニング採掘速度を示す「ハッシュレート」急落の影響が言及された。

昨日も報じた通り、乾季における大手マイナーの集積地である「新疆ウイグル自治区」における大規模停電の発生に伴うものとみられる。同地域のマイニングマシンの内、約8割が一時停止したことで、ビットコインの平均ハッシュレートは、2017年11月以来、約3年ぶりとなる推定20〜25%もの下落幅を記録した。

Glassnodeによれば、一時的には203.37EH/sから114.27EH/sまで43.8%減少したとの試算もあるが、新疆ウイグル自治区の停電の復帰に伴い、ハッシュレートは151.97EH/sまで回復している。

出典:Glassnode

異彩を放つドージコイン

20日にかけて主要アルトがほぼ全面安となる中、ドージコインが再び急騰する場面があった。一時前日比+34.7%、前週比+459.8%、前月比+615.1%を記録し、時価総額530億ドルに達した。

コロナ・ショックが発生した20年3月に0.011ドルで取引されていたドージコインは、21年4月15日に約43倍の0.48ドルまで高騰した。

Defi AllianceのQiao Wang氏は、ドージコインがバイナンスコイン(BNB)の時価総額をも上回った事例について、「インフルエンサーの影響力とインターネット・ミームによる拡散性、中央銀行による流動性が金融システムの中で滞留し、非効率的に配分されている点、並びに市場の投資リテラシーの低さを示す」などと考察した。

ドージコインは、テスラのイーロン・マスクCEOをはじめ、大物ラッパーのスヌープ・ドッグらに支持されている。NBAチームのオーナーで有名実業家のマーク・キューバン(@mcuban)氏は、マーベリックスの売上高の内、ドージコインによる販売が550%増となったことを明かした。

米テキサス州ダラス拠点のNBAチーム「ダラス・マーベリックス」は、オンラインストアにおけるチケットや商品販売で、米大手大手決済企業BitPayを利用したドージコインなどの仮想通貨決済を受け付けている。

昨今のドージコイン人気を受け、流れに便乗する企業も現れ始めた。オンラインでPCや電化製品を販売する米NewEgg社は「DOGE決済の受け入れを検討している」とした。

ビーフジャーキー(サラミ)系統のおつまみを販売する「Slim Jim」は、ドージコインを取り入れたプロモーション実施後、約1ヶ月で3500万インプレッションを獲得している。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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