GS社CEO、決算でビットコイン言及
金融大手のゴールドマン・サックス社が14日、四半期決算説明会(Earnings Call)を行い、ビットコイン(BTC)やCBDC(中銀デジタル通貨)などについて触れた。引き続き暗号資産(仮想通貨)に対して高い需要があることが強調された。
ブロックチェーン業界や仮想通貨、およびお金のデジタル化について、GS社のデービッド・ソロモンCEOは「この領域が活発化していく中で、世界でお金の移動手段に大きな変化をもたらす」とコメント。
またビットコインなど、「価値の保存手段としての可能性が模索されている最中で、軌道が明確ではない」仮想通貨にも焦点が置かれていると指摘しつつも、顧客から仮想通貨サービスに対する需要が高まっていることを改めて示した。
さらに、仮想通貨の規制については規制当局の出方を伺う方針を示しつつ、「将来のグローバル金融システム」にとって存在を増すであろうこれらのイノベーションにおける一端を担う意欲も見せた。
ソロモンCEOは先週、CNBCに登壇した際にも仮想通貨規制の制限についても言及し、ボラティリティの高いビットコインは現状取り扱えないものの、顧客からビットコイン関連の投資商品に対する需要が高まっており、「マネーのデジタル化やデジタル通貨については積極的な姿勢を持っている」と述べていた。
GS社とビットコイン
ゴールドマン・サックス社は最近ビットコインに対する姿勢を改めつつある。2018年にビットコインのトレーディングデスクを立ち上げたものの、後に中止していた経緯があったが、3月中旬に再開。現物ではなくビットコイン先物を提供していた。
さらに3月末から同社が第二四半期(4月から6月)中に「富裕層向けのビットコイン投資商品」の提供を検討していることが判明。GS社の「資産運用部門」でグローバルデジタル資産責任者が3月31日に就任し、内部メモから関連商品の提供する可能性が示唆された。
CBDC
さらに、ソロモンCEOは中銀発行のデジタル通貨(CBDC)についても言及。
各国の中央銀行がCBDCの実証実験を行い、「世界的な決済システムに与える長期的な影響」を検証していると説明した。
日本でも今月5日に日銀がCBDCにおける実証実験のフェーズ1の開始を発表。来年3月まで1年間かけて「CBDCの中核をなす発行、送金、還収等の基本機能に関する検証を行う」方針だ。
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