分散型取引所dYdX、レイヤー2での取引が可能に

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無期限契約の取引をレイヤー2で

分散型取引所(DEX)のdYdXは、スケーラビリティの向上に取り組むソフトウェア企業、StarkWareのレイヤー2ソリューションにより、クロスマージンの無期限契約がレイヤー2で利用可能になったと発表した。

レイヤー2上でトレードを行うことで、トランザクションにかかるガス(手数料)がゼロになり、取引もより高速で行われる。

これに伴い、レイヤー1上の無期限契約は2021年4月20日をもって終了することも発表されている。

レイヤー2技術は、ビットコインやイーサリアムといったパブリックブロックチェーンにおけるスケーラビリティ問題とそれに付随する手数料の高騰といった課題に対処するため、開発が進んでいる。

StarkWareのzkSTARKS技術は、ZK-Rollupの一種であるという。ZK-Rollupはゼロ知識証明と呼ばれる技術を使用してトランザクションのデータを圧縮、チェーンの処理性能を高める手法となる。

dYdXはレイヤー2へ移行する理由を以下のように説明した。

イーサリアムは秒間15トランザクション(TPS)を処理できるが、DeFiの急速な成長に対応するのに十分とはいえない。

dYdXは2月に、レイヤー2のクローズド・アルファテストを行っており、結果として11万人が事前登録し、合計で9,000万ドルの取引が行われたという。

また、事前登録は多くがアジアを占めており、アジアユーザーの割合は全体の78%だったことを明かしている。内訳としては、中国や香港、シンガポールのほか、日本からも1,906名が登録している。

dYdX

手数料削減や機能の追加も

レイヤー2への移行により、取引ペアも拡大される。現在、BTC-USD、ETH-USD、およびLINK-USDの契約がサポートされているが、これらに加えて近く、AAVE-USDとUNI-USDもサポートする予定だという。

取引ペア以外にも、レイヤー2は多くのメリットをユーザーにもたらすことが期待される。

最も重要な要素は、取引手数料の削減にある。イーサリアムブロックチェーンはガス代(手数料)の高騰に悩まされていたが、dYdXのユーザーはガス代を支払う必要がなくなる。

また、コストが下がったため、これまでにない少額の資本で取引を行うことも可能になったという。

そのほか、クロスマージンや即時取引決済、価格オラクルの高速化なども恩恵として受けられるとしている。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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