チューダー・ジョーンズの影響力
米宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティック会長で、著名ベンチャーキャピタリストのチャマス・パリハピティヤは12日、CNBCの番組内で、ヘッジ・ファンド業界の大物「ポール・チューダー・ジョーンズ」のビットコイン市場参入の重要性を説いた。ビットコインのヘッジ手段としての見方や低い市場相関性について自身の見解も披露している。
ポール・チューダー・ジョーンズ
突然、ポールもビットコインに目覚め投資を始めた。
…ビットコインの生産デフレによる価値の向上は、今後より多くの機関投資家に期待されることになる。
このように語ったパリハピティヤは、チューダー・ジョーンズがこのような状況下で投資を行なった重要性と、その影響力が、リスクヘッジ手段としてのビットコインの未来に与える影響を強調している。
チューダー・ジョーンズは11日のCNBCの取材で、個人のポートフォリオにもビットコインへ投資しているとことを明かしたばかり。約2%に相当する自身の資産をビットコインに投じたとコメントした。Googleによるとジョーンズの純資産は51億ドル(2020年)、仮にこの純資産額の2%であった場合、日本円の100億円相当をビットコインに投資したことになる。
また、投資家向けに送付した7日のレターでは、運営する大手ヘッジファンドチューダーBVIグローバルファンドで、ビットコイン先物の取引を検討している旨を伝えた。通貨インフレをヘッジする新たな逃避資産として、ビットコインに注目していることがその理由だ。
これらの報道を受け、伝統金融を中心としたウォール街投資家やファンドマネージャーもビットコインに注目する一つのポイントになったとの指摘がある。
ビットコインはベストヘッジ
その上で、ビットコインをヘッジ手段としてベストな金融資産だと説明した。チューダー・ジョーンズも注目したビットコインのヘッジ手段として利用について、以下のようのコメントをおこなった。
古典経済理論や資産保険の側面を考慮しても、仮に既存金融に疑問を持っていれば、相関性の低いあるはゼロの資産はかなり重要になってくる。
…ビットコインほど相関性の低いものは他では見つからない。
パリハピティヤは、通貨インフレを含む経済危機に際し、ビットコインは実力を発揮すると考える一人でもある。一方で、新型コロナがもたらす「現金回帰」の流れや株市場の弱気相場の状況下では、ビットコインに資金投じる危険性も孕んでいると指摘する。
2月のCNBC番組では、「コロナの脅威とダウの大幅な下落を見て、ビットコインを買いに行くことはおすすめしない。無謀だ」と、市場タイミングなどによるエントリーポイントを見極める必要性を強調した。
参考:CNBC