「市場に1億人呼び込む」複数のDeFiプロジェクトが共同で非営利団体「GoodFi」設立

Blockchain
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DeFiの採用を加速させるアライアンス

DeFi(分散型金融)の採用を加速させるための、非営利団体「GoodFi」が立ち上がった。Radix、Chainlink、Aave、Messari、mStableなど代表的なDeFiプロジェクトが共同で設立している。

GoodFiは、「2025年までに1億人に少なくとも1ドルをDeFiに投入させる」という明確な使命を持っているという。昨年、DeFiの資産総額は約10億ドルから約300億ドル(約3兆円)まで増加したが、これは世界の金融業界にある100兆ドルのごく一部であり、まだ成長余地があるとしている。

RadixのCEOでGoodFiの創設者であるPiers Ridyard氏は次のように語った。

DeFiは過去18か月で急激な成長を遂げたものの、世界の金融セクターのごく一部しかDeFiにアクセスしていない状況だ。GoodFiは、DeFi市場のリーダーが業界全体の問題に取り組み、市場に参入しようとしているユーザーと開発者の両方に、明確な教育やリサーチを提供するためのプラットフォームになる。

DeFiについての継続的な教育・研究活動や、社会の中でDeFiについての認識を高める活動を行っていく。

GoodFiの公式サイトによると、DeFi市場の全体的な規模を拡大するには「DeFiとは何か、そしてDeFiがどのように自分達に利益をもたらすか」を知っている人々の数を増やす必要がある。マーケティング、教育、消費者調査などにより、新たにより広範な人々を様々なDeFi製品やサービスに呼び込むことでそれを達成できるとしている。

最初のステップとしては、ユーザーフレンドリーなウェブサイトを通じて、新たなDeFi参入者向けに、DeFiの仕組みや、それが現在の金融システムが抱える多くの問題を解決する理由を説明することだという。

GoodFi参加メンバーが得られる恩恵

現在GoodFiは、さらなる参加メンバーを募集している。

GoodFiに加入することで得られる恩恵としては以下を挙げている。

  1. 広報。GoodFi参加パートナーにマーケティング活動を提供。
  2. ユーザー。市場の認識を高めることで、より多くのユーザーを呼び込む。
  3. 流動性。DeFiにより多くのユーザーと資金を集め流動性を高める。
  4. インサイト(ユーザーの深層心理)。市場とDeFiの潜在的ユーザーから直接的にインサイトを得るために取り組む。
  5. リサーチ。新規ユーザーがDeFiに参加する際の障壁など、DeFiのユーザーベース拡大に関する研究に資金を提供。
  6. トラフィック。GoodFiのWebサイトで、参加プロジェクトが紹介される。

Radix、Chainlink、Aaveも参加

GoodFiの創設メンバーRadixは、DeFiを作成するために構築されたレイヤー1プロトコル。DeFi固有のビルド環境を備えたスケーラブルで安全なプラットフォームを提供するものだ。

また、暗号資産(仮想通貨)Chainlink(LINK)は最大の分散型オラクルネットワーク。オラクルとは、スマートコントラクトに外部情報を提供するためのサードパーティ製サービスのことである。

Chainlinkは昨年、世界経済フォーラム(WEF)と共同で論文を執筆しており、その中でDeFiプロトコルのセキュリティを確保するためにも分散型オラクルが有用と議論した。

一連の分散型ノードによって実行される分散型オラクルは、質が高いものであれば、スマートコントラクトが外部ソースから取り入れるデータの信憑性を検証するために役立つという。

またAaveは分散型レンディングプラットフォームで、フラッシュローン(Flash Loan)や信用委任(Credit Delegation)といったユニークなサービスにより注目されているプロジェクトである。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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