「中央銀行がビットコインを保有する可能性は非常に低い」=欧州中銀総裁

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中央銀行のビットコイン保有

欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は10日、各国の中央銀行が近い将来、準備通貨としてビットコイン(BTC)を保有する可能性は非常に低いとの見解を示した。

英メディア「The Economist」主催の電話会議で、コロナ禍からの経済再生について幅広く議論を行う中でビットコインに言及。実際に通貨として利用することは難しいと自身の考えを語った。

ラガルド総裁は先月、ビットコインは非常に投機性が強く、マネーロンダリングなどの不正を助長してきたと指摘し、規制の必要性を強く訴えている。

今回の電話会議で、「中銀がビットコインを保有する可能性は非常に低い」と考える根拠を明確に語ったかは明らかではないが、価格変動の大きさや犯罪を助長する可能性などが背景にあると見られる。

デジタル通貨について

一方で今回ラガルド総裁は、コロナ禍で経済のデジタル化の需要は高まったと主張。必要であれば今後4年ぐらいの期間で「デジタル・ユーロ」を発行できる可能性があるとの見通しを示したという。

ECBは昨年「デジタル・ユーロ」を商標登録する申請を行うなど、発行に向けた検討を本格化している。

ラガルド総裁は昨年11月にも、通貨の展望について談話を発表。その中で「キャッシュレス化が進む社会で、デジタル・ユーロは中銀が発行する通貨への継続的なアクセスを人々に提供し、ユーロ圏で他のデジタル通貨が広まろうとする際に、その機先を制する等の重要な役割を果たす可能性がある」などとメリットを説明していた。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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