ビットコインETFを申請
カナダの投資企業「Accelerate Financial Technologies(以下、Accelerate)」は2日、ビットコイン(BTC)の上場投資信託(ETF)を提供するための申請を同国の規制当局に行ったことを発表した。
ETFの名称は「Accelerate Bitcoin ETF(ABTC)」で、トロント証券取引所(TSX)への上場を目指す。実際に上場できるかどうかは、これからTSXと規制当局が判断する。
Accelerateは株式や不動産などの資産に関するETFやファンドを複数提供している。ビットコインを投資対象に含むETFはすでに提供しているが、今はビットコイン単体のETFの提供を目指している。
AccelerateのJulian Klymochko CEOは、2017年7月に初めてカナダでビットコインのファンドをローンチしてからずっとビットコインを支持しているという。今回の発表に際し「1年や3年、5年、10年という期間では、絶対リターンとリスク調整後のリターンの双方で、最もパフォーマンスが高い資産の1つだ」と高く評価した。
また「ビットコインの今までのパフォーマンスや今後の可能性、ポートフォリオの多様化に利用できる特性を考え、より容易に低コストでビットコインに投資ができるETFを提供できることを楽しみにしている」と期待を示した。
ABTCは米ドルとカナダドルの両方で購入でき、運用管理費用は0.70%となっている。
ビットコインETFをめぐる動き
暗号資産(仮想通貨)バブル期の最高値を更新したビットコインをめぐっては、カナダや米国でETFを申請する企業が増え始めてきた。
カナダでは先月、投資企業「Arxnovum Investments Inc.」がオンタリオ証券取引委員会にビットコイン関連のETFを申請。目論見書によると、ビットコインの現物だけでなく、先物にも投資を行うとしている。またビットコイン商品のほか、キャッシュや確定利付証券にも投資することができるという。
米国では先月、Valkyrie Digital Assets(ヴァルキリー・デジタル・アセット)という投資企業が、ニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場を目指し、ビットコインETFの申請書を米証券取引委員会(SEC)に提出したことが分かった。
投資家にビットコインによりアクセスしやすい投資方法を提供すると、申請の目的を説明している。
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