再びサーバーダウンする取引所
テスラのイーロン・マスクCEOが自身ツイッターのプロフィールを「#bitcoin」に変更したことを受け、ビットコインが数分後に急騰し出したが、ユーザーアクセスの集中が原因で、米大手仮想通貨取引所コインベースやクラーケン、バイナンスなどが一時的サーバー障害を受けていた。
ビットコインは29日17時〜22時45分の間、32,000ドルから38,600ドル(+20%)まで高騰。価格の乱高下を受けた取引所の当時の状況はこのようになる:①クラーケンがサーバー接続障害を報告。②新規ユーザーによるアクセスの集中で、バイナンスがすべての仮想通貨出金を一時停止。③異常な市場状況を理由に、Robinhoodが仮想通貨取引を制限。④コインベースでのBTCとETHの購入障害が報告された。
現在、バイナンス、クラーケン、及びコインベースの一時的障害はすでに解決されたが、多くの米個人投資家が利用する株式・仮想通貨投資アプリRobinhoodは未だ仮想通貨の取引を制限している模様だ。(執筆時)
Robinhoodが話題に
Robinhoodが仮想通貨取引の制限に動いたのは、今週起きた「ゲームストップ(GME)」の株価暴騰や金曜日のドージコイン(DOGE)とビットコインの高騰が背景にある。これまでの経緯は以下のようになる。
- 「wallstreetbets」の個人投資家集団が大手ヘッジファンドに挑戦
- ゲームストップの株価が歴史的急騰
- 仮想通貨コミュニティが「wallstreetbets」コミュニティを支持
- 米投資アプリRobinhoodが突如GME株の購入サービスを停止
- テスラCEOの関連発言
- ドージコインが2日間で+11倍
- テスラCEOのプロフィールが「#bitcoin」に変更
- ビットコインが一時+20%急騰
RobinhoodはGMEなどの株価乱高下を受け、28日に個人投資家がGMEを含む7銘柄の株式を買うことを制限することを発表。同社CEOは投資家の利益を保護するために取った施策だと説明した。取引中止を受け、コミュニティや有識者が非難するほか、米連邦議会の金融委員会の議員らもRobinhoodの行動を疑問視し、公聴会を行う意向を示した。
そして、ドージコインおよびビットコインの高騰を受け、29日夜より「新規入金による仮想通貨の購入」を中止。口座にある既存資金での取引のみが継続している。
また、30日朝6時半ごろ、スターバックスやビヨンドミート、ゼネラルモータースを含む50銘柄以上の株式取引に対しても制限をかけていることが報じられた。
BREAKING: Robinhood now limiting trading in 50+ stocks, including GM, Beyond Meat, and Starbucks https://t.co/x7Ql64EzKv pic.twitter.com/8WhAxy61sp
— CNBC Now (@CNBCnow) January 29, 2021
一方、米規制当局も相場の異様なボラティリティ(変動率)に目を向けた。SECのAllison Herren Lee臨時長官やPeirceコミッショナーなどは共同声明(29日23時)で、投資家の利益を守り公正で秩序ある効率的な市場を維持するために、現在市場の急激な変動を緊密に監視しており、不正取引があった場合、投資家を保護するために行動するという方針を示した。
Statement of Acting Chair Lee and Commissioners Peirce, Roisman, and Crenshaw regarding recent market volatility: https://t.co/7BS7LP0SRY
— SEC_News (@SEC_News) January 29, 2021
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