「ビットコイン3倍・採掘レート30%増」 上昇率になぜ差が生まれるのか?

Blockchain
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ビットコインハッシュレート

暗号資産(仮想通貨)ビットコインのハッシュレート(24時間値)が9日の時点で最高水準に達した。(btc.com参考)

出典:btc.com

12月28日より再び上昇基調に移行したビットコインのハッシュレート(採掘速度)は、連日続伸し、ビットコインのハッシュレートの7日移動平均は、150エクサハッシュ/秒(EH/s)に達している。

一方、6ヶ月の期間でBTCハッシュレートの上昇率を見ると、わずか30%ほどに留まり、約3倍に上昇したビットコイン価格の変動率とは解離が見られる状況にある。

ビットコインマイニングに参加するマイナーの規模を映すハッシュレートは、価格の上昇や下落に伴い採掘需要も変化する。60%以上のハッシュレートが出力されている中国地域への依存度も高い。

例に、ハッシュレートが価格上昇の中で下落したタイミングでは、電力代が安く供給される中国の豊水期が終了した11月に、ハッシュレートも一時的に急落。一方で、四川省などのマイナーの移転や北米マイナーによる参入によって、ハッシュレートは回復に向かった。

ハッシュレートが追いつかない理由

ハッシュレートが価格の上昇率とギャップを大きく開いていたことについて解説した、Wu Blockchainは、マイニングマシンのチップの製造ペースが需要に追いつかないと指摘した。

中国では、需要増加や価格上昇に比例して上がるマシン代金の上昇を受け、高性能マシンの取引価格が三倍ほどまで高騰しているという。なお、マシンの供給が追い付かない状況にあるが、2021年末までにハッシュレートが200EH/sを超えると予想されていると紹介した。

米国企業のマイニング参加

なお、マイニングチップの製造については、特に米国の上場企業Riot BlockchainやMarathon Patent Groupが、2020年8月以降、BitmainやWhatsMinerのフラッグシップモデルを大量に注文していたため、すべての納品が完了するまで今年の12月まで出荷が続くと試算している。

例えば、Marathon社は昨年12月にBitmainと7万台のAntminerS-19を購入する契約を結んでいる。

マイニング企業がマイニングマシンを大量に注文する背景には、2020年から上昇基調にあるビットコイン価格のほか、ビットコイン関連取引サービスや規制面などが整ってきた点などもある。

政府もマイナーの誘致に動く地域もあり、ビットコインマイナーに有利な条件を提供することで、余剰電力の活用や、地域の税収増加に繋げたい思惑も見て取れる。

なお、より多くの高性能マシンが稼働している状況下で、競争が激化しており、ハッシュレート上昇に伴う、ビットコイン難易度は9日の調整で、難易度は史上初めて20兆を超え、20.61Tとなっている。

MicroBTの米上場計画

マイニングマシンの生産性を改善するために、WhatsMinerを製造する企業中国の大手メーカーMicroBTは、米ナスダックに上場する計画をしている。事情に詳しい複数の「人物がWu Blockchainに伝えたという。

Wuによると、新規株式公開で資金調達し、韓国サムスンからチップを購入し生産性を引き上げる施策だ。現在、ナスダックに上場している中国のマイニングマシンメーカーには、CanaanとEbangがある。

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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