ビットコインの時価総額、40兆円突破
暗号資産(仮想通貨)ビットコイン価格が高騰している。16日夜に2万ドルの心理的節目を突破すると、一夜明けて22500ドルまで急伸。Twitterでトレンド入りするなど反響を呼んでいる。
価格上昇に伴い、ビットコインの時価総額は、17日昼過ぎ時点で初の40兆円台に達した。
株式市場の上場企業と単純比較はできないが、ひとつの指標として時価総額を比較した場合、TOP15にランクインしている(AssetDash参照)
株式銘柄の時価総額を格付けするAssetDashの調査によると、ビットコインの時価総額40兆円規模は、すでにジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)やJPモルガンチェース(JPM)、P&G(PG)などの大手企業銘柄を上回っている。
勢いづくビットコインの時価総額の上位近くには小売業界の大手米ウォールマート(WMT)やビザ(V)が名を連ね、最上位にはアップル(AAPL)を筆頭にGAFAやマイクロソフト(MSFT)が並ぶ。この内、フェイスブック社(FB)を除く4社の時価総額は100兆円を超える。
次のターゲットは時価総額100兆円
独自のチャート分析で定評のある著名アナリストWilly Woo氏は、22,000ドルを更新したビットコイン価格についてこう言及している。
Zoomed view.
$100k is a ridiculously low target at the current trajectory.
$55k is the next landmark -> Bitcoin becomes a $1T macro asset bucket. 🎉 pic.twitter.com/CVRDRlrooY
— Willy Woo (@woonomic) December 16, 2020
次の目標(ランドマーク)は、時価総額100兆円を迎えることになる、BTC=55,000ドルだ。
同氏は、移動平均線を35倍した「TOP CAP」と呼ばれる独自の指標を用いながら今後の価格ラインを予想。歴史的に見るとTOP CAPは過去最高価格をマッチしており、市場価格の上限予測を目的としている。(参照:Woobull Charts)
また、米ブルームバーグ誌が11月に発表していた「Crypto Outlook」レポートの12月号でも、ビットコイン時価総額推移をもとにした回帰分析(regression analysis)の予想をベースに、2022年までの目標として、時価総額100兆円とBTC価格55,000ドルを挙げていた。
ブルームバーグのレポート内では、ビットコインのボラティリティが以前より低下している点を踏まえ、比較対象となりやすい金(ゴールド)の市場規模の10%がおよそ100兆円(1 trillion)に相当する点を考慮している。
3年前と異なる市場構造
特筆すべきは、今回の強気相場は、ポール・チューダー・ジョーンズ(Paul Tudor Jones)など名だたる機関投資家の参入やNASDAQ上場企業のMicroStrategy社によるビットコイン大量購入など、長期保有を前提にした引き合いが相場を下支えしていることにある。
ICOなど投機需要に個人投資家の資金が集中していた2017年と異なり、国際的な規制の整備や投資家向けのカストディサービスが拡充している点もポイントの一つと言える。
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