「Sparkトークン=1ドル超え」で安心できない理由
インドの仮想通貨取引所Giottusで取引されるFlare NetworkのSparkトークン関連取引の市場価格が話題になっている。
Giottusでは、取引開始からの高値は一時2ドルを超え、16日時点の取引価格は、XRP価格と概ね同水準で推移(一時サイトがサーバーダウン中)。Giottusはこの取引価格について、海外メディアなどを通じて、「Sparkトークン=1ドル超え」をPR記事で宣伝した。
Sparkトークンは、今月12日にXRP(リップル)保有者を対象としたエアドロップ(通貨配布)イベントが実施されたFlare Networkのネイティブトークンだ。受取対象のXRP保有者に対し、通貨の配布が予定されている。
通貨の配布の時期は、2021年のローンチを目指すFlare Networksのネットワーク実装後から行われる予定で、日本人投資家に限らず、世界のXRP保有者はSparkトークンを未だ手に入れていない状況にある。
なぜ、Giottusでは取引されているのか
GiottusにおけるSparkトークンの取引は、いわゆるIOU(借用証書)を売買する取引に当たる。
Giottus側で、今後付与予定のSparkトークンと交換が可能なIOUを発行して、それを取引所の対象ユーザーに割り当てることで、現物板取引のサービスを提供している。
Sparkトークンの付与は、Flare Networkが定めたトークン配布計算式に基づいてユーザーに将来的に配布されるトークン数が定められており、配布量が確定すれば、取引所側もそれに準じてIOUの発行を行うことができる。(Giottusのケースは最低数量を基準にIOU配布か)
We are aware that some exchanges intend to issue an IOU (Future) of Spark $FLR, this is their prerogative. Flare as an entity has zero involvement in this. Caveat emptor.
— Flare (@FlareNetworks) December 13, 2020
Flare Networkとしては、取引所が主導するIOUの発行は、公式が関与しているものではないとの声明を発表。取引を行うことに危険性が含まれていると警告している。
ここでいう注意点は、IOU取引を行う取引所の信頼性や流動性が大きなポイントに挙がる。
IOUの場合、あくまでもその取引所内のユーザーのみに限定された取引となることから、市場流動性が極めて低い可能性がある。Giottusの場合は、取引所の日間取引高が3000万円程度と極めて低い小規模取引所であり、Sparkトークンの取引価格も、グローバルの価格に反映される基準価格として見るには、程遠い状況にある。
出来高が低い板取引の場合、受給を見極めるための市場参加者が少なく、価格操作が容易にできる点も懸念される事項だ。特に、一時的な高値を取引所がPR記事として公開している状況からも、その懸念は高まる。
事前取引では、Bitrue待ちか
グローバル取引所で、Giottus以外にもSparkトークンの事前取引を提供することを表明している取引所は他にもある。
XRPの利用者が多い点も踏まえると、XRP基軸を採用するBitrueのSparkトークン関連取引の開始で、より適性価格に近い取引価格が見られる可能性はあるだろう。
Bitrueは年末までに、Sparkトークン関連取引の開始を予定している。
Sparkトークンについて
Flare Networkのローンチ後のSparkトークン(FLR)発行枚数は1000億枚が予定されており、内450億枚からXRP保有者の受け取るトークンが付与。250億枚のSparkトークンがFlare Networks Ltd社に、残りの300億枚がFlare財団が受け取る予定となっている。(一部、トークン焼却(バーン)が行われる可能性も)
ローンチや投資家がSparkトークンを受け取る時期は、2021年前半のQ1からQ2頃を予定している。すでにスナップショット(権利確定日)に対応を表明している取引所に預け入れているケースではなく、ウォレット等で自主管理しているケースでは、受取期限はスナップショット取得時から6ヶ月後の2021年6月11日までに申請を行う必要がある。
なお、個人投資家が、エアドロップでXRP保有者が請求できるSparkトークンの枚数は以下の数式から算出できる。
受け取れるSpark=保有するXRP÷(全てのXRPーリップル社(関連企業含む)が保有するXRPー参加しない取引所が保有するXRP)×450億
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