DeFiの制度的採用拡大を目指す
暗号資産(仮想通貨)ウォレットを提供するスタートアップCurvが、新しい分散型ファイナンス(DeFi)ソリューション「Curv DeFi」を発表。金融機関がDeFiアプリに簡単にアクセスできる仕組みを整える。
Curv DeFiは、今年初めのCompoundプロトコルとの統合の成功と、最近のConsenSysとの新しいパートナーシップにより実現。
新製品では、ConsenSysが有するMetaMask等のシステムを活用して、機関顧客がDeFi戦略を構築するために必要な「企業レベルの管理・実施メカニズム」を提供する。
Curvは新製品について、DeFiを企業が採用する上での最大のハードルとなっていた、乱立するDeFiプロトコルをすべてサポートして必要なレベルのセキュリティを維持することの難しさを解決することで、企業の参入障壁を下げるとコメントした。
これを解決するためにCurvDeFiでは、様々なスマートコントラクトや機能と互換性があり、トランザクションログを使用して、ユーザーに徹底したコンプライアンス監査機能も提供する。
Curvの担当者は次のように述べた。
MetaMaskとのパートナーシップにより、ユーザーは、エンタープライズが必要とするセキュリティ機能を使用しながら、慣れ親しんだワークフローを維持できるようになる。テクノロジーのギャップを埋め、DeFiのより大きな制度的採用への道を開いていく。
「9割近くの金融機関がDeFiを評価」
2020年夏より急速に拡大しているDeFiには、従来型の金融機関も注目を始めているようだ。10月にCrypto.comがボストンコンサルティングと共同で、400を超える金融機関を対象にDeFiに対しての意識調査を行っている。
調査によると、86%の企業が、分散型フレームワークに基づいて構築されたサービスを評価または実装していた。また58%が、DeFiに無知なままでは競争上の優位性を失うと懸念していることも判明した。
Crypto.comとボストンコンサルティングは9月にも、DeFiの可能性や課題を分析するレポートを発表。DeFiが既存金融サービスに与え得る影響を示した。
DeFiには流動性やセキュリティ、規制リスクなどの点で課題もあるものの、それらへのソリューションを見出した場合、金融業界に大きな影響を与える可能性があるという。
特に決済、レンディング、仮想通貨取引所という3つの領域で革新的なものとなり得ることを示唆している。
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