マウントゴックス事件、民事再生の計画案期限が15日に迫る

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提出期限、15日に近づく

民事再生手続きを進める暗号資産(仮想通貨)取引所マウントゴックス(株式会社MTGOX)の再生計画案提出期限が20年12月15日に迫っている。

当初の期限は19年2月だったが、前例のない事例であることと新型コロナ感染拡大などの影響で活動に支障が出ていたことなどを理由として、度々期限の延長が行われてきた。

マウントゴックスは、東京を拠点として運営されていたビットコイン黎明期の大手取引所だったが、2014年2月に大規模な不正流失事件が発生し、経営破綻。18年6月に「民事再生法」を申請した。

その後、破産管財人を務める小林信明弁護士により、債権者への返還手続きにおける資金確保に向けた数百億円相当の資産売却が、市場で行われた可能性についても、度々物議を醸してきた。

ビットコイン高騰で複雑化

民事再生の申請は却下され、破産手続きが進められていたが、ビットコインの価格が上昇するにつれ、民事再生法の適用を一部債権者が求めたことから、事態は複雑化している。

鍵となるのは、残されたビットコインがどのような形で処理されるかだが、破産手続きが進められる場合、取引所に残っていたBTCは破産管財人によって、2014年当時の価格で評価されるという。つまり現在の価格の数十分の一の評価額で換価される可能性がある。

2019年3月時点で、マウントゴックスは約14万1686BTC、約14万2846BCHを保有していることが明らかにされていた。現在の水準にして1BTC=200万円で約2833億円、1BCH=3万円で約42億円となり、時価にして計2875億円の仮想通貨を抱えていることになる。

一方で、民事再生手続きの場合、顧客資産はBTCやBCHでそのまま配当されることも可能とされ、債権者の多くが民事再生を望む形になった。

手続きを難しくさせているのが、ビットコインから派生してその保有者に付与される仮想通貨だとされる。ビットコインからハードフォークした仮想通貨として最も認知度を獲得していると思われるBCHでさえ、そこからさらに2度のハードフォークが行われるなどしている。

BCHのほかにも、BTC保有者に付与された仮想通貨はさらに複数ある。最終的にどのような配当のされ方がなされるかについて、再生計画案には注目が集まっている。

参考:MtGox

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

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