NFTがQ3で急伸
暗号資産(仮想通貨)リサーチ企業であるMessariは、NFT(ノンファンジブルトークン/非代替性資産)に関するレポートを公開、第3四半期にかけてのNFT取引高急増を報告した。
レポートによると、イーサリアムにおける累計のNFT取引高は1億2000万ドルを突破した。競合のプラットフォームを加えれば、取引高はさらに1000〜2000万ドル大きくなるとメサーリは推定している。
NFTの取引額平均も上昇しており、四半期で平均161ドルに達した。これは、2017年にブームとなったバーチャル猫を取引するCryptoKittiesのローンチして以来の高値だという。
NFTを保有するユーザー数も大幅に増加する。NFTなどデジタルアセット取引プラットフォームとして知られる「OpenSea」では、累計ユーザー数が25,000人を超え、今年9月の取引高は過去最高の200万ドル(2億円)を上回った。
NFTセクターへの投資は、ゲームのキャラクターやアート作品、仮想上の土地に留まらず、Raribleなどの取引プラットフォームのトークンも含まれる。
プロスポーツでの利用盛んに
NFTの活用が進んでいるのが、プロスポーツやアイドルの分野だ。スター性を持つプロスポーツの選手の限定NFTは、トレーディングカードとしての需要も高い。
、CryptoKittiesを開発したDapper Labsは、NBAの選手を題材としたNFTコレクションゲームのNBA Top Shotを今月一般公開しており、人気選手の限定モデルが即完売するなど人気を博す。
メサーリによると、Chilizの提供するサッカーチームのファントークンは、パリサンジェルマン、FCバルセロナ、ユベントスの順に時価総額が並んでおり、ファントークン保有者には、チーム特典のほかコミュニティ投票等に参加できるなどのインセンティブが与えられる。
参考:Messari
日本では、仮想通貨大手のコインチェック社が、NFTマーケットプレイス事業での本格参入を発表したばかり。その後10月には、独自ブロックチェーン「Flow」を開発するDapper Labsとの提携も発表した。
一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)でも「NFT部会」が発足するなど、活気づきはじめている。
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