「Line of Credit」の説明
リップル社国際カンファレンスのSwell2020にて、先日発表された新たな融資サービス「Line of Credit」の仕組みについてプレゼンテーションが行われた。
Line of Creditは、暗号資産(仮想通貨)XRPによるODL(On-Demand Liquidity)を利用する企業を対象とする、XRPの貸し出しサービスだ。中小企業を含めた金融サービスプロバイダが、XRPを利用したODL送金を活用し、キャピタルの流動性に素早くアクセスできる仕組みを整えることが目的となるという。
これまでの課題
プレゼンテーションでは、既存金融システムにおける融資の課題点が挙げられた。
融資の審査が通るまで平均2〜3ヵ月という長い時間がかかること。また、融資コストが高く、平均利率は10%〜20%で、一部の融資では100%の年率もあるという。
また、新たな市場に進出するために、企業は複数のアレンジメント等約定をしなくていけないなど非効率なステップも指摘された。これらの課題点は、企業が事業を拡大する上で妨げとなっている。
Line of Creditのメリット
これらの課題を解決するために、「Line of Credit」を導入したRipple。
リップル社の上席プロダクトマネージャーBarry Joseph氏はそのメリットと仕組みについて、「Line of Creditにおける融資の審査から承認までに要する24~48時間という値は、既存の仕組みの平均2〜3ヵ月と比較して格段に効率化されることを意味する。融資申請にあたり、企業の財務状況を証明する書類も、従来式より簡易化可能だ。」などと強調した。年率は4%に留まる。
融資にあたり、リップル社がXRPを販売するのではなく、クライアントに貸し出す仕組みをとる。審査・承認されれば、リップル社から当該数のXRPが貸し出され、クライアントはODL(オンデマンド流動性)を通して、XRPを受けとる形となる。
返済について、クライアントに合った設定済みの返済スケジュールに応じて融資の返済を行い、次のクレジットは自動発行されるという流れだとしている。
画像はShutterstockのライセンス許諾により使用