ビットコイン相場
30日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン(BTC)価格は、前日比+3.28%の649万円(58,700ドル)と続伸。米大手決済企業PayPalが米ユーザーに向けて、仮想通貨によるオンライン決済を開始したことが好感された。
29日には、決済企業大手のVISAによるステーブルコイン「USDC」の決済導入開始が明らかとなるなど、相次ぐ大手企業の参入が市況を好転させている。
このような状況にある中、ビットコインのハッシュレート(採掘速度)が166TH/sに達し、2月9日の過去最高値を更新した。
ハッシュレートは「秒間計算能力」を表す指標のこと。ハッシュレートの上昇は、仮想通貨市場の見通しに対して、稼働を拡大する大手マイナーの中・長期的な強気姿勢を表すほか、BTCネットワークの堅牢性がより高まったことを意味する。
通常、ハッシュレートの上昇要因には、相場環境の好転、ビットメインなど採掘機器企業による新型マシンの販売、中国の豊水期の影響(電気代などのコストパフォーマンス向上)、新規業者の大手プール参入など複数要因が挙げられる。
マイニングが盛んな中国・四川省の豊水期は、例年5月頃〜10月頃が見込まれる。豊水期が終わると、マイニング業者の多くは新疆ウイグル自治区や内モンゴル、あるいは海外に拠点を移すか、ファームのマシンをシャットダウンして事業規模を縮小することがある。
Nick Chong(@_Nick_Chong)氏は、強気のハッシュレート推移がビットコイン相場に好影響をもたらす理由について、以下のように考察している。
The ongoing HR surge comes on the back of 4 trends:
1) an influx of investment by Bitcoin mining firms
2) the arrival of “rainy season” in China
3) the sale of more efficient mining machines from ASIC manufacturers
4) A potential “hash rate war” (h/t @maxkeiser, @realmaxkeiser)— Nick Chong (@n1ckchong) July 12, 2020
個別銘柄の動向
時価総額3位のバイナンスコイン(BNB)が前日比+12.3%と上昇し、300ドル台を回復した。年初来騰落率は660%を超える。
IEO(Initial Exchange Offering)プラットフォームBinance Launchpadで、19番目のプロジェクトとなるTokocrypto(TKO)発表が材料視された。
Introducing the @Tokocrypto $TKO Token Sale on #Binance Launchpad!
➡️ https://t.co/cD2kHcPWUi pic.twitter.com/iYhy9MOOSs
— Binance (@binance) March 30, 2021
トークンセールは、新たなサブスクリプション形式に従い、BNB残高のスナップショットがUTC協定世界時「3月31日0:00〜4月7日0:00」まで行われる。トークン割り当てのためのコミット最大量は、同期間のBNB平均保有量に応じるため、BNBの買い圧力が増加しているものとみられる。
IEOは、取引所が仲介役となる仮想通貨を利用した新たな資金調達法として着目されており、国内ではコインチェックも日本初のIEO実施に向け、準備を進める。
また、バイナンス・スマートチェーンを使った分散型取引所パンケーキスワップ(PancakeSwap)の独自トークン(CAKE)は、前日比+12.4%、前週比68.8%の19.2ドルまで上昇しており、2月20日に記録した過去最高値を更新。CMC時価総額46位に付けている。
PancakeSwapでは、高年利の「流動性マイニング」において通貨ペアのBNBが必要となるほか、BNBを預け入れることになるため、需給面の優位性も増している。
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